タイ 
12日目(3/13) 曇時々晴にわか雨 -ロッブリーでの休憩日-
博物館の門。

 今日は休憩日。8時起床でクラッカーを食べ,おっちゃんに「もう1泊お願いします」と言い街へでかける。昨晩あれだけ賑わっていた屋台はきれいさっぱりなくなっている。朝食をどこでとろうか迷いながら今日の見学予定の「プラ・ナーラーイ・ラーチャニウェート宮殿(国立博物館)」の方へ歩いていると,道路沿いのレストランから声をかけられた。ちょうどいいので朝食はそのレストランに決定したのだが・・・

 テーブルクロスがかけられたきれいなテーブルに,メニューつき。
「しまった・・・。」
地元の人がレストランで朝食をとるはずなどないだろうから当然と言えば当然なのだが,ここは完全に外国人向けのレストランだ。英語が達者な店のおっちゃんは朝からかなりのハイテンションで,「これがいいよ!」と勧めてくるのだが,どれも60〜150Bの品ばかり。朝っぱらからそんなもの食べるわけにはいかないので,メニューには載っていなかったが「バミーナームありますか?」と聞いてみる。

 おっちゃんは「OK!」と言いつつも何となく残念そう。料理が出てくるまでの間には,このレストランに来た人が書き込んだゲストブックや写真を見せてくれる。かなりの人が書き込みをしていて日本語もちらほら。どうやら,このレストランでは食後隣の県「サラブリ」にあるエイズ患者病院を訪れるボランティア(?)をしているらしく,そのことがゲストブックにも書いてあった。ある日本人旅行者は「価値観が変わった。」等書いてあったが,確かにそうかもしれない。ただ,おっちゃんは「ボランティアだよ。」と言っているが,それは患者さんに対してであって,おっちゃんには結構なお金を払わなければいけないらしい。しかもその額は教えてくれない。ゲストブックにも「少々お金はかかるけれど・・・」とあるだけだ。 普通種なんだろうけど、鮮やかなブルーに釘付け。

 そうこうしているうちにバミーナーム登場。見た目は普通だが,食べてみると・・・
「インスタント!?」
具の肉団子は手作りなのだが,麺はどうやらインスタント麺を使用しているようだ。やはり,こういうのを注文するようなところではないんだろうね・・・。ショック。食事中も,おっちゃんは暇なのか気を惹くためかわからないが,うちらのところに来て水を注いでくれる。食後,予想通り「これからサラブリ行くかい?」と聞いてきたが,「Sorry , we don't have much time today.」と断った。疑っているわけではないけれど,やはり警戒してしまう。ゲストブックの「少々お金はかかるけど」という書き込みも気になったし。インスタント麺30B(高い!!)+水10Bを払い,レストランを後にして宮殿へ向かうことに。

 宮殿(国立博物館)は宿から歩いて10分ほどのところにある(入場料30B)。宮殿というだけあってなかなか広い。フランス人建築家がデザインしたらしく,ヨーロッパ風な作り。博物館はというと,先史時代の土器から始まり,18世紀辺りまでのブロンズ像や黄金の棚,たくさんのブッダ像,ガルーダやグリフォン,シヴァ像等が展示されていて,なかなか見応えがあった。のんびりと時間を使って回り,退館後は宮殿の庭で休憩。この庭はかなり広くて,そこでは体の側線が白いリスやヘビ&トカゲ等,鳥は全然だったけれどなかなか楽しむことができた。その後はホテルに戻って18時まで昼寝をし,夕食をとって22時就寝。これで休養は十分。さて,明日は列車に乗って北へ移動だ(ということは明日も休憩日・・・)。


13日目(3/14) 曇時々晴 -列車に乗ってピッサヌロークへ-
ピッサヌロークの街。

 7時起床。朝食は近くの食堂でスパイシーな挽肉のかけご飯を食べ,9時を回ったところでホテルを出発。今日はここロッブリーから300キロほど北にあるピッサヌローク(Phitsanulok)へ移動する日。この街はタイの首都バンコクと北部の中枢都市チェンマイを結ぶ交易の街で,そこから西へ行けば「アユタヤー」と並び世界遺産に登録されている「スコータイ(Sukhothai)遺跡」がある。

 当初,今回の旅の予定コースは 「バンコクで数日滞在し,アユタヤーへ行った後は列車で南部へ」 というものだったのだが,あの人だらけのバンコクへ自転車持って戻るのが苦痛になってしまったので, 「バンコク−アユタヤー−スコータイ」 とルート変更をしたのだ。

 さて,駅に着くと意外にたくさんの人がいてちょっとびっくり。列車の到着予定時刻は10:10。9時半を回ったところでチケット売りが開く。「ロッブリー」−「ピッサヌローク」間は49B。自転車を預ける「Luggage ticket」売場はホームに入って右手奥にあり,140B。普通の切符売りの窓口では英語がある程度通じるが,手荷物チケットの姉ちゃんにはほとんど通じず,ジェスチャーでなんとか切符を買い,貨物車両の停車場所まで連れていってもらった。

 列車は30分程遅れて到着(この程度なら「時刻どおり!?」)。今回の列車は最後尾が荷物車両で,その次が2等,3等と続く。車内は結構混んでいたので,一番近い3等車両で空席を探す。

 すると,車両の真ん中辺りに紐が張ってあり,そこに何やら注意書きのされた看板がぶら下がっていた。しかしタイ語を読めない僕等は紐の手前側(要は,紐で区切られた中)しか空いていなかったのでとりあえずそこに座ることに。ところが,そこはどうやら僧の優先席だったらしい。一般の人も何人か座っていたが,彼らが降りた後の空席に座るのは僧のみ。しばらくすると修行僧らしき団体が乗車してきて,僕等の周りは僧だらけ。とはいえ「どいてくれ」とも言われないし,ほかに空席はないので移動もしたくない。結局そこに座ったままピッサヌロークまで移動してしまった。バスにも僧の優先席があるらしい(僕の乗ったバスにもあったのかなあ?)ので,注意しないとね。

 そうそう,列車内での昼食だが,頻繁に売り子がやってくるので問題ない。もとろんちょっと値段は高めだけれど(僕は「挽肉と赤唐辛子,タケノコ炒めのかけご飯+目玉焼き」20Bを買った。果物やお菓子,ジュース類も売りに来る)。 ピッサヌロークの夕方、びっくりするような雲が出た。姫撮影。

 ピッサヌローク到着は16時。今日の宿はロンリープラネットを見て「Lithai Guesthouse」というところに決めていたので地図を見ながらその場所へ。・・・しかし地図に書かれた場所へ行ってもそれらしき看板等はない。地図が違っているのかと思って辺りをぐるぐる回ってみたがそれでもだめ。

 誰かに聞いてみよう。そう思ってふと通りに目をやると「Lithai Building」という看板が飛び込んできた。「もしや・・・」 そう,ゲストハウスはこの建物の中に入っていたのだ。中にはちゃんと看板があり,フロントでは愛想のいい姉ちゃんが対応してくれた。出された料金表に「ツインファンのみ」という部屋は書いていなかったが,尋ねるてみると 「あるよ。」とのこと。このゲストハウスはオフィスを改築して宿にしたようで,ゲストハウスというよりはホテルといった雰囲気。トイレ,シャワー共同のオフィス4階。部屋は6畳ほどでベッドとテーブルがあるのみのシンプルな部屋。200B。 Lithai Guesthouse。きれいなホテルと言った感じだが、夜は虫が多い。

 とりあえずシャワーを浴びて街へ出る。「まずはネット」ということで,川を越えたところにあるネットカフェに行くが日本語だめ。それならばということでインストールしようとしてもうまくいかず,無念・・・。気を取り直して夕食。ゲストハウス横に結構賑やかな食堂があったのでそこへ行ってみる。ここは店先には惣菜のような感じでおかずが並んでいて,その中から好きなものを選び,ご飯にかけてもらって(おかずのみでもOK)食べるというところ。僕は懲りもせず昼に食べたものとそっくりの炒め物と,何かを卵でとじた(何をとじたかはわからなくて美味しそうだった)物を注文。ちなみに,おかず1品10B,ご飯も10B。

 ご飯はとても美味しかったのだが,問題は美味しそうに思えた卵とじのようなもの。実は,卵の中にはパクチー(香草。トムヤムクンやタイカレー等多くの料理に入っている,独特の香りのする草。慣れないと食べにくいかも)がどっさりと入っていた。僕はこのパクチーがちょっと苦手で,食べているうちに慣れてはきたが,それでもまだ好んで食べようとは思えない程度。そんな僕が卵の中身など知らずに大量のパクチーを一気に食べたらどうなるかは一目瞭然。・・・涙ぼろぼろで吐きそうになりながらも無理矢理押し込んだ。口直しにコンビニでチャンビール20Bを買い,宿に戻って22時過ぎ就寝。明日はスコータイまで移動だ(ようやく自走で)。


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