'02九州 
1日目(7/23) -夏のツーリング開始!-
夏の山,きれい,気持ちいい!

 今回はくじゅう〜鹿児島の旅。予定ではやまなみハイウェイを通って阿蘇へ行き,そこから高千穂,延岡,日南海岸を走って鹿児島へというルート。ただ,出発時から大型の台風が嫌な動きを見せ,どうやら九州を直撃しそうな雰囲気。途中で予定変更をすることになるだろうが,とりあえず出発。

 まずは7時45分の「ゆふ1号」に乗り豊後中村まで。2枚きっぷで1人3140円。輪行を使うと本当に楽だ。列車内は人もそれほどいなくて余裕の輪行。2時間で到着し,出発は10時半。始まってすぐは田舎道で凄くいい感じ。そして何より空が青い。こんなに青いのは久しぶりだ。

 210号線に合流すると急な上り坂が続き,結構疲れる。姫の調子は初めこそ良かったものの,次第に疲労の色が濃くなっていく。水分峠までは10キロなのだが,暑さのためかかなりきつい。この道路は,歩道こそ付いているものの狭すぎて走りにくい。車道は交通量が多く結構危険。 これぞ夏の積雲!

 峠に着いたのは12時過ぎ。昼食をとり,土産物を物色して1時に出発。さて,いよいよ3度目のやまなみだ!僕にとっては3度目,姫は初めて。最初はかなりきつい印象があったやまなみだが,回を重ねるにつれて少しは楽に走れるようになってきている。今日はくじゅうエイドステーション(RANBUおすすめの宿&キャンプ場。詳しくはキャンプ場のコーナーを参照)までの20キロ。道がどんな感じかは大体つかんでいるが,それでも疲れるものは疲れる。ましてやこの暑さ。

 これぞ夏空!って空が拝めるのは嬉しいけれど,その代償として体力が次々に奪われていく。何度も小休憩をとりながら標高900メートルちょっとの朝日台に着いたのは3時半。交通量はそれほどでなく,怖い思いもそれほどしなかったが,暑さに負けたという感じ。ヘルメットは痒いが,炎天下の中では帽子よりも威力を発揮するのではないだろうか。これまで持っていながらあまり使っていなかった僕はちょっとびっくり。やっぱメットは使わないとね。安全第一!

 レストハウスではソフトクリーム300円を食す。ちょっと濃い目のクリームで美味しい!自転車で走った後の甘いものというのは本当に美味しい。こういうのがあるから自転車の旅はいいよね。運動しているらかちょっとやそっと食べたくらいでは太らないし。 夏の夕焼けは恐いくらいに赤い。

 朝日台からは坂を一気に下ってエイドステーションへ。何だか改装が始まっている。ヘルパーの兄ちゃんがいる。去年来たときとはちょっと違った感じ。テントを張って,2キロほどのところにある「やまなみ牧場」の温泉(500円)へ。夏だからだろうか,幾分ぬるめになっている。疲れも一気に吹き飛び,最高!露天も非常にいい感じである。

 夜はいつも通りのレトルトカレー。この間修理してもらったスノーピークのガソリンストーブ,ちゃんと直っているよなあ,そう思いながら火をつけると・・・

 直っていない。

 火が全然安定しないのだ。ふぅ。姫が持ってきた火器で代用。何だか,今日は走った距離以上に疲れた。走行距離は35キロ。


2日目(7/24) -景色は最高,体はぐったり-
牧ノ戸峠。

 くじゅうの朝は冷える。標高890メートルにあるエイドステーションの朝はなんと16度。平地と10度も違う!今回,僕は荷物削減のためシュラフを持ってこず,半袖Tシャツとカッパで寝た僕には寒い朝となった。すぐ横を流れる小川ではカワセミが飛び,辺りではアカモズ?が鳴いている。

 日が射し込むようになると気温はぐんぐん上昇し,8時過ぎには24度。エイドステーションに別れを告げ,今日の目的地である阿蘇へ向けて出発。台風が接近しているようだが,今日はまだ大丈夫だろう。でも,明日以降は台風の影響をもろに受けそうだから,進路変更を余儀なくされるだろうなあ。

 昨日に引き続き,やまなみハイウェイを走る。初めは非常に軽快。高原の朝は気持ちいいねー,そんな感じで気分良く走っていた。しかしそれもつかの間,すぐに暑くなって疲れも急に出始める。景色は抜群だけど,体はきつい。長者原に着くまでにも幾度となく休憩した。これだけの高低差を走るのが初めての姫はかなりばてている。 長者原。ここで1000メートル。

 とりあえず長者原までの5キロを走り,レストハウスで休憩。しかしやまなみはここからが本番なんだよね。傾斜10%はあろうかという坂を上り,1330メートルの牧ノ戸峠へ。この行程で一番きついのは長者原を過ぎてすぐ,寒の地獄温泉周辺だ。それを過ぎれば道は山を巻いているので結構楽に上れる。

 牧ノ戸峠到着は11時。この時間,レストハウス周辺に人はそれほどいない。みんな朝早くから登山なのだろう。ここで1時間ほど休憩し,昼食をすませる。久住山登山もしたかったが,今回はパス。また次の機会に。

 さて,牧ノ戸を過ぎればあとは楽しい下りだ。まずは7キロほどを一気に駆け下りる。夏とはいえ,下りは風を真っ向から受けるのでとても涼しく気分は最高!天気は良く緑も美しい。台風が近づいているなんて嘘のよう。下りの終点地点には瀬の本高原の三愛レストハウスがある。ここは牧ノ戸よりも遙かに大きく,昼食をとるにも,お土産を買うにもこっちの方が断然おすすめ。ここで昨日に引き続きソフトクリーム300円を。あっさり味で美味しい!贅沢だけど,こういうときは贅沢をしてでも幸せになりたいよね。 牧ノ戸峠にて。姫にとっては自転車で行った最高記録。

 瀬の本から先は,高原の丘を越えながら進む。決して急な坂ではないが,暑さのためか体力をどんどん奪われていく。そして追い討ちをかけるようにパンク。釘がぶっ刺さっていたのでどうしようもない。影のない中チューブを交換し,気を取り直して進む。

 最後に城山展望台から外輪山を一気に駆け下りる。ここも非常に急な坂道だ。下りは楽しくても上りは絶対にしたくないと思うくらい。カルデラの中に降り立つと,まるで平地に出もいるような錯覚に襲われるが,ここはまだ標高500メートル程度の高地。

 今日の温泉はやまなみの終点地から数キロのところにある「アゼリア21」へ。ここはプールも併設していて,温泉も何となくプールっぽい。400円。去年の春にも行ったところ(あまり良くなかった)なのだが,やっぱり良くなかった。温泉っぽくなくて,汗を流せるだけのところという感じだろうか。まあ,今日は一刻も早く汗を流したかったから良しとしよう。 車がいなければいうことなしです!

 キャンプ場は,当初,阿蘇登山道路3合目にある「坊中キャンプ場」(詳しくは2001年阿蘇の旅日記を参照)に行こうと思っていたのだが,あそこはなんといっても山の上。300メートル近い上りをこれからするというのはさすがに気が進まない。そこで代わりとなるキャンプ場はないかなーと探していると,あった!

 「阿蘇いこいの村」キャンプ場。ここはすぐ隣にホテルもあり(もちろん風呂有),ゲートボール場なども併設する「いこいの村」。値段は700円と,ぎりぎり許容範囲か。小高い丘の上にあるが,気になるほどの高さではない。スーパーも意外と近いし,なかなか便利。しかし,あまり知られていないのだろうか,広くてきれいなサイトなのに誰もいない・・・。夕食ではぶち壊れたままのスノーピークに諦めがつかなくて,「もう一度」と思い使ってみると,なんと火が安定した!うれしい誤算。 明日は高千穂方面へ行きたいけど,台風の接近でそれどころではないかも。走行距離は50キロ。


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