女の子だって自転車で旅したい!

 「女性の自転車旅行」・・・自転車旅行というと,男性がされるものと想像される方もいるかもしれませんが, 女性で自転車旅行をされている方も大勢います。女性の一人旅に関して私がもの申すことはできませんが, 2人旅なら姫とよく行きますし,そういう時の男性にアドバイスできるようなことなら多少は何か書くことができるかと思い, このコーナーを作りました。姫にも意見を書いてもらい,2段落構成にしました。少しでも参考になればうれしいです。

(1) 女性との自転車旅行をする前に (RANBU)

 まず,自転車旅行時における性の違いから書きたいと思います。一番はやはり「危険度」ではないでしょうか。 日帰りならばそれほど気にしなくても良いかもしれませんが,一泊以上の旅行を考えるときには,気にする必要がでてくるかと思います。 例えば宿に泊まらない場合。思いつくのはキャンプ場(これは比較的安全),バス停,公園など。 男性ならまあ大丈夫かな?と思いますが,女性の場合はやはり色々と心配かと思います。 北海道のバス停に泊まる女性の自転車乗りは,ドアに鍵をかける人もいるという話を聞いたこともあります。 2人旅の場合で男性が側にいるとしても,慣れていなければ不安であまり寝付くことができないという方も いるかもしれません。屋外で夜を過ごす場合はそんなことに気を配った方が良いかと思います。

 ちなみに,キャンプ場で「襲われた」といった話を私は聞いたことがありません。 海外でこそ「できるだけ女性っぽくない服装,態度をとるようにする」と言われますが,国内ではそれほど敏感にならずとも大丈夫かなあという気がします。

 さて,次に挙げられるのは「体力」。男顔負けの体力で走る自転車乗りの方もいますが,一般的には, 男性と女性の間で体力差があるのは致し方ないこと。よく自転車旅行の本やWeb Site(私もその一人ですが)では,「一般的には1日100kmを目安にして走る」 などと書いてあるのを目にすることも多いかと思います。とはいえ,それはあくまでも男性を基準とした場合の距離。 距離なんて別にどうでも良いことだと思いますし,最近私は100kmを走ることなどなくなってしまいました。 あえて言うならば,「1日50〜80km」が女性と旅行する際の目安になるのではないかと思います。

(2) 実際走ることになったとき (RANBU)

 では,実際一緒に旅行する場合に浮かび上がってくる問題点などを考えてみます。 まずは,一人で走るときには気にならなかった「走るペース」。男同士でも走行速度や体力などに違いがあるのだから, 男女間で走るペースが異なるのも当たり前。そんなとき,「自分のペースで走れないのはストレスが溜まる」 と思うならば,旅行中ずっと一緒に走るのではなく, 「目的地や待ち合わせ時間を決めておいて,そこまでは各々のペースで走る」とした方が,お互いにとって良いかもしれません。

 旅行中に出会った自転車旅行者の中には, 「自分は人に合わせて走っても楽しくないし,それが相手に伝わったらお互い楽しくないので自転車旅行は 彼女が一緒に行きたいと言っても連れてこない」という方もいました。 ちなみに私の場合,時折一人で走りたくなるときはあっても,それを旅行中にしたいとは思わないので 自分のペースで走らないことに対して抵抗感はありません。

 それでは,私の考えはこの程度にしておいて,次は姫の意見を聞いてみようかと思います。

(3) 実際一緒に走ってみる (姫)

 はじめまして。姫です。RANBUに喚ばれたので,とりあえず思ったことを書いてみます。

 まず,実際の自分たちの状況について。 もともと「体力」の差もあるので,「走れる距離」や「走るペース」にも差がでます。 普段二人で走るときは,最大80kmまでの距離を時速16km/h〜22km/hの間で走っています。 ペースは遅いです。追い風で車道を走る時にようやく普通の速さかな?と思います。 RANBUは(2)の中で「自分のペースで走らないことに対して抵抗感はありません」と言っていますが, 走るペースについて文句を言われたことがあります。 また,「自分が遅いから合わせてくれる」というのが分かるので,悪いなぁとよく思います。

(4) 改善方法を考えてみる (姫)

 それでは,一緒に走りやすくするにはどうすればよいか?について考えてみました。

  • 彼女が体力をつける
  • 彼女が走りやすい自転車を買う(軽い・高スペックなど)
  • 彼氏が彼女の荷物の一部を持ってあげて,負担を軽くする

 まず(i)。まあ彼女次第です・・・。普段から走るしかなさそうです。 自分の場合,宮崎に来てから自転車に乗ることが増え,鳥見場所までの距離があまり近くないこともあり, 50〜60kmくらいの距離なら問題なく走れるようにはなりました。ペースは遅いですが。

 次に(ii)。彼女がスポーツ自転車を持っていない場合に,走りやすい自転車を探してあげるのはどうでしょう。 自転車を持っているのならば,より走りやすいように足回りを変えてみるのはどうかと提案してみるのもよいかもしれません (もちろんお金がかかるので,判断するのは彼女ですが)。 ちなみに,15万のRANBUの自転車は自分の9万の自転車よりサイズが大きいくせに,かなり軽いです。 お値段のしこだなぁと感じます(つまり,自分の方が疲れやすい自転車に乗っているということ・・・)。

 最後に(iii)。初めて自転車で沖縄旅行に出かけたとき,自分の荷物はザック1個と輪行バッグと寝袋。 ザックの中は着替えと貴重品だけという軽装。残りの荷物は全てRANBUが持ちました。 その旅行ではあまり長距離は走りませんでしたが,そんな軽装でもバテバテな記憶があります。 現在は多少たくましく(?)なったので,自分の荷物は自分が基本ですが, 二人で利用するもの(テント・ガスバーナーなどの炊事道具・スコープ・三脚)については,RANBUが持っています。 その分だけ,走りの負担は軽くなっていると思います。

(5) 置いてけぼりはイヤ! (姫)

 (2)の「目的地や待ち合わせ時間を決めておいて,そこまでは各々のペースで走る」方法についての個人的な考え。 人に合わせることなく自分のペースで走れるので,この方法はストレスが溜まらず良いのかもしれません。 が,個人的には嫌いです。ペースが遅い自分にとっては, 「のんびり走ってきていいよ〜」というより「遅くておいていかれる」感じがするからです(実はバイクの遠出で経験あり)。 それなら最初から一人で走りに行った方がいいなぁ・・・と。

 個人的な思い込みかもしれませんが,自転車旅行したことのない彼女が「一緒に旅行してみたい」と言う場合, 暗に「走るときも一緒がいい」という意味も含まれるのではないでしょうか (初めての自転車旅行に不安はつきものだからです)。 そのような旅行で「各々のペースで走る」と,必ず彼女が「置いて行かれる」わけですから, 落ち込んだり,機嫌を損ねたりするかもしれません。。 (ポジティブに「のんびり走れた〜」と思ってくれる彼女や,自転車旅行に慣れた頃ならあまり問題はなさそうですが)。 「そんなたりぃペースで走ってられるか〜!」と思うのであれば,やはり彼女との旅行はやめた方がよいでしょう。

 ちなみに(?)自分はわがままなので,置いて行かれると腹を立てます!後で喧嘩になるのがわかっているからRANBUは一緒に走っているのでは? とも思いますが,自分もできるだけ負担をかけないように頑張って走るようにしています。多少きつくても一緒に走った方が楽しいので。